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甲状腺機能低下


 甲状腺機能低下は何故起きるのか?
今回の記事は、それを考えてみましょう。

甲状腺は、食事から得られるヨウ素を元に生産された甲状腺ホルモンを分泌して、細胞の新陳代謝を司ります。

甲状腺の機能低下は、一般的に甲状腺ホルモンの分泌量が少なく新陳代謝が低下した状態を言います。

 


新陳代謝が低いため、異常に太りやすく、傷や粘膜の修復も弱い。
低体温、慢性疲労、免疫力低下などが症状として挙げられます。

橋本病と診断されることもあります。



甲状腺機能低下は、慢性化し病気となったもの、または一過性のものと別れます。
一過性のものは、何かの要因により一時的に低下症状となったもので、これが頻繁に繰り返されると病化します。

一過性のものは、本人が気付かない内に回復していたりもしますから、普通はそれと気付かないことが多いと思います。



慢性化、病化は、遺伝性のものも考えられますが、ぼくは一過性のものを繰り返しているうちに病化するものがほとんどではないかと思っています。


したがって、一過性の機能低下を起こす要因を見つけて、そこを防ぐ必要があります。

クスリを服めば、その場は凌げるかも知れませんが、根本的に治せているかと言うとそうではない。

 


ですから、要因自体を防ぐことが必要ですね。



 ちなみに、甲状腺機能亢進は、新陳代謝が激化した状態で食べても食べても太りません。
痩せ型で筋肉は常に筋張っていて色黒です。
重症化していれば、喉(甲状腺)が腫れて、眼球突出が見られます。
一般的にバセドウ病と診断されます。
低下症の方は色白です。



 次に甲状腺機能低下を起こす要因を考えていきましょう。


いちばん単純なものが、甲状腺ホルモンの原材料である「ヨウ素」の不足です。
この場合、ヨウ素を補えば終了です。

もうひとつは、放射能、放射線の影響です。
放射線を受ける場合は、事前にヨウ素を摂っておきましょう。
(サプリ飲んでおくとか、海藻食べとくとか。)


そして、複雑なのがここから…。
甲状腺機能低下に大きく関わる2つの要素

グルテンと腸カンジタ

コイツらが鍵です。


グルテンは、最近ではポピュラーになってきた、小麦タンパクですね。
グルテンは腸内の炎症物質で、ほとんどの方がアレルギー反応を示します。

腸の絨毛を損傷させ、その結果、腸内での栄養吸収を阻害します。
当然、腸内フローラも死滅してしまいます。



グルテンが腸内で炎症を起こしてからのサイクルは、こんな感じです。


 栄養吸収ができない。

 食物の消化も悪くなる。

 他のアレルギー反応を起こしやすくなる。

 セロトニンやドーパミンなどの生産性が落ち、ホルモンバランスも取れなくなる。

 腸内の細菌感染を起こしやすくする。

 細菌感染での毒素が漏れだす。(リーキーガット症候群ですね)


このサイクルの始まりの方の、栄養吸収ができない段階から甲状腺ホルモンに必要な栄養素も確保できなくなってくるので、甲状腺機能低下を起こす発端を作ります。


厄介なのが、細菌感染とセロトニンなどの快楽ホルモンが作れなくなること。

 



 細菌感染は、カンジタ菌以外にも無数にいる腸内細菌の日和見感染です。
日和見細菌は普段はおとなしくしていますが、腸内環境が悪化してくると、謀反を起こして暴れ出す。と言った感じです。

コイツらが暴れ出すと、体内に入ってくるあらゆる物質が悪性に働き出すんです。

チョコレートやケーキ、乳製品、脂肪分、ナッツ類などなど。
謀反を起こしている細菌の餌となり、さらに強大な力を持って感染を広げていきます。


その他、歯の詰め物のアマルガムから流れ出る水銀も腸内環境悪化要因となってしまいます。


 


 セロトニンやドーパミンなどの精神の安定や喜びに関するホルモンが作れなくなるので、ストレスに極端に弱くなります。

ストレス過多により、血糖値の慢性的な上昇が起こることで、糖尿病などのリスクも上がります。




こうなってくると、甲状腺機能低下か、他の何かなのか、もう病態としては見分けがつきづらくなってきます。


 そして、一番重要なポイント。

 


グルテンの分子構造は、甲状腺ホルモンの分子構造と似ていて、炎症物質であるグルテンに対して、免疫システムが反応すると、間違って甲状腺ホルモンに対しても免疫システムを作動させてしまうのです。

自己免疫疾患として甲状腺機能低下を起こすパターンですね。


つまり、甲状腺機能の症状や病気を持っている人は、まず1番にグルテン(小麦やライ麦)などの摂取を中止することが必須となる。
という事です。





 では、ウツロイでは何ができるか?
ここが、ぼくにとっての重要ポイントです。

まずは、何が発端となっているのか?
を、明確にする為に、問診や身体の反応の確認など、検査を行いながら確認していきます。



 施術としてできること

自律神経の安定化、神経過敏や神経伝達の阻害などを整えます。
それを行う事でのホルモンバランスを再構築するキッカケを作る。
そして、ポーションを用いて体内サイクルの健全化と再構築をねらいます。


 セルフケアの提案


食生活の見直し
ミドリムシのチカラで腸内の洗浄と栄養補給
プロバイオティクスのサプリで腸内環境の再構築 

などなど





 最後に…


 ● グルテン
 ● カンジタなどの腸内の病原性細菌
 ● 甲状腺機能低下



これらは、なかなか密接に関わるメンツになります。

実は不妊にも大きく関わるこのキーワード。
次は、その辺を記事にしてみます。