前回の記事で、頭蓋骨の施術は医学的根拠に基づいて、安全性を重視しなければならない。
強い刺激を与える施術をする事は避けないといけない。
という内容の記事でした。
強い刺激の施術は、整える…というよりも、内部組織の損傷やシステムの破壊に繋がっている…という事です。
また、脳や脳神経、神経系の障害、エラーというものは、脳梗塞などの病気をした、していないに関係なく、誰しもが持っているモノでもあるという話しも書きました。
今回は、もう一度「誰しもが抱えているであろう脳神経障害」について書いていきます。
さて、前回の記事にも記した様に
脳や神経の仕事の最重要項目は「危険か」「安全か」の確認であると言うこと。
つまり『危険察知・回避』が一番の仕事です。
「危険」を痛みと感じたり、不快感と感じたりしています。
そして、危険かも知れない…と認識している部位は動きが鈍かったり、認識が曖昧だったりします。
例を挙げてみます。
左耳が右耳よりも聞こえが悪い…という場合
右は安全なので、右への顔の振り向きや肩の動きはスムーズです。
しかし、左側はあまり聞こえていないので、危険だから、左に顔を向ける時に動きが固かったり、肩がよくこったりします。
これは、脳梗塞をしたとか、脳の病気を患っているとか、いた、とかではなく
極々、一般的に起こります。
では、なぜ病気でもないのに、脳のエラーが起きるのか??
いくつか考えられるポイントを挙げていきましょう。

■脳や神経のエラーが起きる要因
① 酸欠・貧血
② 熱中症や脱水症などを経験した
③ 腸内環境の長期的な乱れや内臓負担
④ 抗生剤やクスリ乱用、アレルギーなど
⑤ 歯医者での治療
⑥ 怪我など
ざっくりとこんな感じでしょうか。
① 酸欠・貧血
女性は特に貧血の方も多いので、このパターンでの神経系のエラーが起こりやすいですね。
脳の活動エネルギーは「酸素」です。
「糖」もありますが、一番は何と言っても酸素です。
糖がきれても(きれることはないけど)活動できますが、酸素が来なければ、脳は即死にます。
脳に酸素を届ける血液が少ないなら、自ずと脳の機能は低下気味になりますね。
脳は自分の体重の約2%が質量です。
しかし、エネルギー消費量は実に全身の20%を超えます。
血液量、血流、酸素は超重要ですね。
マスクなんてしてる場合ではないという事です。
コロナに罹る前に、酸欠で脳の機能不全を起こします。
② 熱中症・脱水症を経験
これは意外にも多いかも知れません。
夏場もですが、水を飲む量が少なくなる冬場にも注意が必要ですね。
水が飲めない人は塩分が枯渇しています。
減塩は死を招きます。
熱中症や脱水症になると、身体の危険信号がいつまでも持続する事があります。
ある夏頃から調子悪くて、それからずっと調子が戻らない…なんて事が起こります。
③と④は同じですね。
食べ物、飲み物、添加物や過剰な糖、アルコール、カフェイン、クスリなどの薬物、腸内を傷付ける小麦や乳製品などのアレルギー物質
腸内や内臓の負担が大きくなれば、腸内細菌をはじめ、人の身体にとって有用な働きをしてくれる細菌叢が乱れます。
最新の医学では、脳腸相関・腸脳相関と言われ、腸=脳であると言われています。
⑤ 歯医者での治療が元で起こる神経エラー
これも多いです。
虫歯の治療や抜歯での麻酔によって、脳神経がエラーを起こしてしまいます。
すんなり解毒される場合も、持続的に悪影響が続く場合も、どちらもあり
持続的に悪影響が出ている場合は調整が必須です。
⑥ 怪我
捻挫や骨折、スポーツ外傷、ムチウチ、などなど、怪我をした事で、脳がその部分に「許可」を出さないパターン。
怪我が治ったから安全である、と、脳が判断できていない事があります。
古傷や手術痕も影響します。
これも知覚神経のエラー解除の調整が必要ですね。
という感じで、他にもたくさんあります。
運動のしなさすぎ…身体の使い方を忘れてる、とか、使ってないから脳が許可してない、とか
特段、脳に何かあったから脳や神経の障害やエラーが起きると言うわけでもなく
普通に起こり得ることです。
現代人は身体をほとんど使っていないし、食べ物も悪いし、すぐクスリも使うので
「私には脳の調整は関係ない」
という事は、まずありません…