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脳と整体


 脳は予測で判断している。
脳の一番重要な役割りは「体を守る」ことです。

危険を予測し、回避策を立てています。

痛みやコリと言われるもの、関節の可動域減少、筋力の低下、鬱感情…
などなど、全ては体を守る為にやっている。
というのが大前提です。



怖い!痛そう!不安!緊張!驚き!
これらを予測して、体を反射的に反応を起こしています。




または、予測が難しい、または不鮮明なものにも危険だと判断します。

「…かも知れない…。」



危険予測が増えれば増える程、いわゆる体の不調も増えてくる。
しかし、それは実は体を守ろうとした結果であり、何が悪いのかと言うと、危険予測を増やしてしまう日常生活に問題がある…と言うことになるわけです。





●「経験していない」事への緊張や不安、防衛対処
やはり、いろんな経験をした方がいいですね。
瞑想や内観、読書なども素晴らしいです。
ですが、経験するという面においては、インドアより、やはりアウトドアの方が、脳は経験を積めるので良さそうですね。





●「経験してしまった」
過去の苦い経験。
怪我、古傷、トラウマ
体の運動機能面にも問題が起こることもあるし、体を危険から守ろうとする為に運動機能が低下することもある。
または、神経や神経伝達物質に問題を生じたりも。

不登校や引きこもりなどは、嫌な事やツラい事を経験し過ぎてしまった事による防衛反応とも言えます。

克服するには、やはりもう一度上手く行く経験を積んでいくのが重要だと思われます。






●「忘れてしまった」
あまりにも体を動かさないので、脳がその機能を忘れた。
神経の衰退。
動かさない関節や筋肉の神経は、その機能性を退縮させるという特性があります。
"忘れる"というより、必要性が低そうなので他にエネルギーを回すね。という、良くも悪くも体の生命維持の一環と言うことです。



 脳の危険予測が必要性を増せば増すほどに、症状は多様性を増し、深さも増す。


光、音、匂に異常に過敏になるのも、危険予測が必要以上に働いている結果です。
脳が危険だと感じると言うことは、やはり「恐怖心」も増しますね。



交感神経の過剰優位、頭蓋骨も硬く、背骨も硬い、体の運動機能、関節の可動域などの減少、痛みの派生など…
これらが起こるのは全て危険予測が過剰に必要な状況が続いているという事ですね。



ひとつ、ひとつ、「これは安全なんだ」「大丈夫だ」という、対処できる運動連鎖、経験を積み重ね、解除していくと良いですね。




解剖生理学を少しずつ深め、今年度からは神経学も深めるように勉強を再開しています。
やはり知れば知るほど、「整体」という、人の体に施術を施すという分野において、できる事はどんどん少なくなる(笑)
それを如何に整体に結び付け、効果的な施術を作り出すか…が勝負、腕の見せどころということになりますね。