· 

アルカリイオン水の落とし穴



 息苦しい、疲れやすい、筋肉がこりやすい、胃がもたれる、頭痛、などなど日々様々な症状の相談と施術をしておりますが、昨今の情報の入り乱れに惑わされ、良かれと思っていたのに身体を病んでしまうパターンが多い。



そのひとつをご紹介。


「アルカリイオン水」です。

スーパーやドラッグストアで設置されている水を汲めるサービスのものが多いですね。
専用のペットボトルだけ購入して、水を汲めるやつですね。


「アルカリイオン水」、「水素水」、「○○水」いろいろありますが、適度なものを適度に。

人間の体内は、微妙なpHバランスで成り立っています。
酸性、アルカリ性のpHバランス。





 pH7.4±0.05の狭い値でバランスされたいます。

pHを左右するのに、「呼吸性」と「代謝性」があり、運動をたくさんする事で、筋肉と血液中に二酸化炭素が発生し、体内は酸性に傾きます。

ですから、激しい運動をした後などは息が荒くなり、たくさんの酸素(アルカリ性)を取り込み、同時にたくさんの二酸化炭素(酸性)を吐き出します。


これが上手くいかないで、pHバランスを崩し、アルカリに傾き過ぎるのがアルカローシス。
酸性に傾き過ぎるのがアシドーシスといいます。



それぞれ症状がありますが、今回問題として取り上げているのは「アルカローシス」


呼吸でのバランス以外に、腎臓や体内の酵素を使ってpHバランスを取る代謝性がありますが、アルカリイオン水を飲み過ぎて、代謝性のアルカローシスを起こします。


アルカリイオン水を飲み過ぎると、酸性に傾ける為に、胃酸の分泌を無理やり起こします。
そのせいで様々な症状が起こります。

胃腸の不調、胃炎、嘔吐、頭痛、呼吸不良、疲労困憊、筋肉の引きつり。
酷い場合には痙攣、傾眠、昏睡など。





激しい運動をする人がアルカリイオン水を飲むのは良いですが、そうでもない普通の主婦やお年寄りが、アルカリイオン水を飲み過ぎるとpHバランスが崩れ、大変なことになりますので要注意。

テレビや雑誌などで
「今、コレが大注目!」とかの健康情報は、鵜呑みにしてはダメ。

極端な一面しか見ていないし、万人に当てはまるものなんて絶対にありません。



その人にはその人に合った健康があります。

日本人の場合はどう?
男性の場合はどう?
女性の場合はどう?
運動はどのくらいしている?
普段のストレスの量は?
クスリの服用をしている?していない?
食事の摂り方は?
生まれつきの体質は?



ある程度似たような状態はありますが、同じ人なんていない。


情報は鵜呑みにしてはいけません。








ブログのトップへ戻る