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脳を労わる

 
前回の「整体ができる範囲」の続きみたいな内容ですが、少し難しい内容もありますので(そして、長いです…汗)
 
・整体やら漢方やら治療は様々試したけど思うような改善が見られない方
 
・原因不明や手術の宣告で困っている方
  
または、セラピストさん向きな記事かも知れません。
 
 
ウツロイの場合、整体は脳や神経系、内分泌などに作用するよう、施術の内容を組み立てて行います。
 
前回も書いたように、筋肉や骨格は、神経によって左右されるもので、筋肉を直接ほぐすより、神経作用を起こす事で整える方が合理的であり、根本的というものでした。
 
 
その為には、脳に対して作用を起こさなければいけません。
 
脳が正常に活動し、神経が正常に機能する事が最も重要。
脳や神経が正常に働かないと、他の部位が正常に機能する事はあり得ないからです。
 
 
 
 
では、脳は何によってエネルギーを得て、活動しているのか?
 
それは、血液から得られる酸素が最も重要で、もうひとつは、脳脊髄液という髄液からグルコース(糖)と二酸化炭素を得る事で働きます。
(酸素を細胞に取り込まむ為には、二酸化炭素が必須)
 
 
細かな栄養学的な部分はひとまず置いといて
血液と脳脊髄液」
これがまず第一歩として必要なのです。
 
 
 
頭蓋骨の調整、ウツロイの場合の整体では、まずこの第一歩を正常に供給させる事をします。
 
 
 
では、これを踏まえて「脳への栄養供給」を見ていきましょう。
 

 
脳の断面です。
グロいの苦手な方は注意です。
 
さて。
脳には、血液と脳脊髄液が必要だと言いました。
 
 
脳は精神活動や記憶、言語、コミュニケーション、感覚情報をキャッチし、電算し適切な運動を起こす…などの想像を遥かに超えた超能力を日々、死ぬまで毎秒毎秒、行っているスーパーミラクルコンピューターです。
 
 
そんな凄まじい機能を持った脳には、常に酸素が必要です。
 
酸素を供給するには、血液が必要です。
血液は血管を通って流れていきます。
 
 
 
 
心臓から送られる血液は、内頸動脈、椎骨動脈から上昇し脳へと到達します。
 
脳底動脈は、特に生命維持活動を担う部分に栄養供給します。
 

 
 
脳の酸素欠乏、つまり血流量の不足は、脳の機能を著しく低下させてしまいます。
神経の正常な活動ができなくなってしまいます。
 
脳神経系の症状が現れてきます。
 
嗅だり、視たり、眼球を動かしたり、顔面の感覚を感じたり、聴いたり、体のバランスを取ったり、味わったり、内臓の働き、副交感神経(自律神経)の働き、など様々な働きをしています。
 
 
ひとつ身近な例で言うと「肩こり」…
これは、脳神経の内の、副神経が関与しています。
副神経は、僧帽筋と胸鎖乳突筋の支配神経です。
 
この筋肉の運動と感覚を司っています。
 
肩こりは、単に筋肉が凝っているとかではなく、脳神経系の問題から起こっています。
 
 
ですから、肩こりは肩を揉むとか、肩甲骨剥がしとか、肩甲骨体操とか、そんな事よりも、脳神経を正常に働かせる事を第一に考えなければなりません。
 
 
 
…肩こり無いですか?
 
肩こりあったら、ウツロイに来てね。
 
 
 
 
さて、もうひとつの栄養供給源
「脳脊髄液」を見ていきましょう。
 
 
脳脊髄液は、グルコース(糖)と二酸化炭素を含んだ無色透明な液体です。
 
脳脊髄液は、脳の髄膜のうち、クモ膜と軟膜の間のクモ膜下腔に満たされ、脳や脊髄に栄養供給しながら全身を巡ります。
 
さて、脳に酸素が必要なのは、何となく理解してもらえたと思いますが
二酸化炭素って?
ってなりませんか?
 
酸素は、二酸化炭素と交換しなければ細胞内に流入する事ができないためです。
酸素がたくさんあっても、二酸化炭素がなければ意味がない…という事です。
 
運動すると、細胞内に二酸化炭素が発生し、酸素と交換され、細胞は酸素供給される。
運動しないと酸素供給できないってこと。
 
 
運動しましょうね。
 
 
脳は、運動しなくても脳脊髄液が二酸化炭素を運んでくれているので、酸素供給が起こります。
すごいシステムですよね!
 
 
 
 
そして、脳脊髄液は脳の活動に必要な糖も含んでいます。
脳の重要な器官、脳幹部の最奥に視床などの超重要器官があります。
その部分には大きな血管を通す事ができません。
その為、脳脊髄液の生産が行われる脈絡叢や脳脊髄液をたくさん貯留できる脳室が存在します。
 
 
 
 
不思議な形状をしてますね。
 
ここまで、難しい話ししてきましたが
実際に、血流と脳脊髄液は、どうやって循環しているのか?
 
という事です。
 
 
ウツロイの整体、頭蓋骨の調整では、脳への血流と脳脊髄液の循環を促進するように施術を施します。
 
 
 
脳の外側には、頭蓋骨があります。
頭蓋骨は24のパーツに分かれ、それぞれが特定の動きをして、大きく膨らんだり、小さく萎んだりを繰り返し、ポンプの役割をしています。
 
この「頭蓋骨のポンプ」と、息を吸う吐くの「呼吸」によって、脳脊髄液は循環します。
 
 
 
調子の良い時の頭蓋骨は、グレープフルーツの様な弾力性があり柔らかく動きます。
ですが、調子のくるってしまっている頭蓋骨は、硬くなり、カボチャの様にカチカチになっていたり、スイカの様にパンパンになっていたりします。
 
 
 
頭蓋骨の硬さは健康のバロメーターとも言えます。
 
 
頭蓋骨を整える事で、脳への栄養供給に必要な、血流と脳脊髄液の循環が促され、脳機能は正常性を取り戻します。
 
 
 
神経によって制御される内臓や筋肉の働きは、脳機能が正常でなければ、単体で正常に働くなんて事はあり得ません。
 
 
 
ですから、整体する・治療をする上では、脳機能、頭蓋骨は、見過ごすことのできないポイントなのです。
  
 
「脳を労わる」ことは、「体を労わる」第一歩。
 
頭蓋骨の施術を行うことと、もうひとつ重要なポイントは、頸椎ですね。
脳への血管の分布の部分でチラッと見えていましたが
頸椎は、「頸動脈」「椎骨動脈」の走行そのものに関わる重要な部位です。
頸椎に問題があると、脳への血流が阻害されるので、頸椎へのアプローチも頭蓋骨と同じく、重要項目ですね。
 
 
 
話しはとっても長くなりましたが
これらを踏まえて、ウツロイの施術を受けにいらしてください。
 
 
 
体の機能を整えるのに、欠かせない部分を専門的な知識のもと、きちんと整える整体って実は数少ないんです。
ここは、ウツロイが自信を持てる部分です。
 
 
 
 
ウツロイには、日々、様々な症状の方がご相談に来られます。
それに対応すべく、常に勉強し精進しております。
 
およそ、整体の範疇を超えるクライアントさんも多くいらしてくれるのは、ウツロイにとって試練でもあり、またレベルアップできる嬉しいことでもあります。
 
 
なので、どんな症状でもお気軽にお問い合わせください。
 
 
 
今回も小難しいブログにお付き合いくださりありがとうございました。